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【現実】50代女性の転職が厳しい理由をデータをもとに解説!成功のポイントも紹介

「50代女性の転職は厳しい?」

「資格なしでも転職できるか不安」

「50代で転職して定年後も長く働ける仕事はある?」

収入を増やしたい、働く環境を変えたいと転職を考えている方は多いのではないでしょうか。

結論からいうと、50代女性を取り巻く転職環境は厳しいのが現実です。

そのため、年代に合ったポイントをしっかりと押さえて、成功確率を少しでも高めることが重要になってきます。

そこで本記事では、以下のことを解説します。

  • 50代女性の転職はなぜ厳しいのか
  • 50代女性が転職を成功させるための3つのポイント
  • 50代女性が転職できる仕事おすすめ4選

資格を持っていない50代の女性や、定年後長く働きたいと考えている女性に役立つ情報をまとめてあります。

厳しいといわれる転職を成功させて、次の新しい職場で活躍しましょう。

ぜひ最後まで読んで参考にしてください。

50代女性の転職は厳しい!理由を3つのデータをもとに解説

「50代女性の転職は厳しい」といわれるのは、本当でしょうか。ここでは、以下3つのデータをもとに解説します。

  1. 【企業の本音】45歳以上の中途採用はあまり考えていない
  2. 50代の有効求人倍率は低い
  3. 年齢が上がるにつれて正規雇用率は低下する

ひとつずつ見ていきましょう。

1.【企業の本音】45歳以上の中途採用はあまり考えていない

中途採用に関する企業の採用方針を問うデータでは以下のことがわかります。

  • 35歳未満の場合、「積極的に採用を強化したい」が43.5%
  • 45歳以上50歳未満の場合、「積極的に採用を強化したい」が3.1%
  • 55歳以上の場合、「積極的に採用を強化したい」が1.0%

出典:中途採用の年齢別の採用方針(中途採用に係る現状等について 令和元年9月27日 厚生労働省職業安定局)

50代の中途採用は、企業サイドから見ると「あまり採用は考えていない」というところが本音のようです。

理由は「50代は使いにくい」「教育してコストをかけても定年が近い」などがあげられます。

しかし、諦めるべきではありません。企業は50代の採用には後ろ向きであることを承知の上で、面接などで50代のイメージを覆す準備をしましょう。

2.50代の有効求人倍率は低い

以下のデータからわかるように有効求人倍率は44歳までは1以上ですが、45歳以上は1以下の数値です。

有効求人倍率:ひとり当たりの求人社数

年齢24歳以下25~34歳35~44歳45~54歳55~59歳60~64歳
倍率1.061.201.040.760.620.62
年齢別有効求人倍率

出典:年齢別有効求人倍率の推移 厚生労働省東京労働局 2019年4月

有効求人倍率を見ても50代の倍率は低く、「転職は厳しい」と言わざるを得ません。

とはいえ、逆の見方をすれば「50代の二人にひとりは転職に成功している」と読めるデータです。考え方を切り替えて行動するべきです。

3.年齢が上がるにつれて正規雇用率は低下する

女性の年齢別正規雇用率がわかるデータは以下のことを示しています。

  • 50~54歳 正規雇用 30.3% 
  • 55~59歳 正規雇用 26.3%
  • 60~64際 正規雇用 13.1%

出典:女性の年齢階級別正規雇用比率 (男女共同参画局(令和3(2021)年)

正規雇用率は25~29歳が、58.7%で一番高く、後は徐々に下降しています。

転職の側面から考えると比率の低い正規雇用へのは転職は、非正規雇用への転職に比べてさらに厳しいと予測がつきます。

正規雇用率非正規雇用
50~54歳30.3%47.7%
55~59歳26.3%47.7%
50代の正規雇用率と非正規雇用率

正規雇用だけを考えのではなく非正規雇用も対象にしていくと、転職活動の成功率が高まるといえるでしょう。

「転職が厳しい50代女性」が抱える3つの問題点

50代で転職を考える女性には、以下の3つの問題を抱える方が多いと言えます。

  1. 「キャリア」といえるものがない
  2. 仕事をこなすスピードが遅くなる
  3. 子育ては一段落したが、介護が始まる可能性がある

簡単に説明します。

1.「キャリア」といえるものがない

「学校を卒業して就職したけれど、日々与えられた仕事をこなしていただけで、特別キャリアといえるものがない。」

「ルーティンワークをしていただけ。」等キャリアといえるものがない方は、意外に多いようです。

しかし、日々の仕事をこなしていくなかで仕事が早く終わる方法を考えたり、無駄をはぶいたりしたことはありませんか。

例えば紙の無駄使いを意識していれば、ペーパーレス化に貢献したことになります。自分のやってきたことを振り返り、小さいポイントをキャリアにつなげていきましょう。

2.仕事をこなすスピードが遅くなる

PCを扱う能力、新しいツールの対応能力などは20代に比べれば確実に衰えていて、仕事をこなすスピートは遅くなっています。これは仕方のないことというしかありません。

まだまだ元気ですが、体力的にも下降を感じる時期ではあります。

一方で、50代にもなると人生経験が豊富なので同僚の悩みを聞いてあげたり、子育ての相談にのることもできます。また、自分の失敗談を笑い話にもできるでしょう。

これはチームの潤滑油としても重要な役割です。

3.子育ては一段落したが、介護が始まる可能性がある

多くの50代の女性は、子どもには手がかからなくなっていることでしょう。自分の時間も確保できる状況ですが、近い将来、自分達の親の介護が始まるかもしれない点が心配されます。

近年では、介護サービスが充実してきています。例えばデイサービスを利用してその時間内に仕事をするなど、仕事を続ける方法はたくさんあるでしょう。あらかじめ相談できる窓口を調べておいて、積極的に介護サービスを利用するべきです

50代女性が「厳しい転職」を成功させるための3つのポイント

50代で転職を考える女性には、以下の3つの問題を抱える方が多いと言えます。

  1. 自分自身の優先順位を考える
  2. 自分のセールスポイントを考える
  3. 正規雇用以外も考える

これができているかいないかで、大きく結果が変わる重要なポイントです。

マインドセットを変え、柔軟に考える必要がありますので、ひとつひとつ解説します。

1.自分自身の優先順位を考える

自分自身の優先順位を考えるうえで重要な、労働条件を整理していきましょう。

労働条件チェック

  • 収入
  • 労働時間
  • 勤務地
  • やりがい
  • 定年

「夜勤などをして収入を増やしたい」とか「自分の親の介護を考えて労働時間が自由な仕事がいい」など人さまざまです。

「高い収入で、勤務時間は短く、定年がない仕事」などと考えているとなかなか見つかりません。

譲れない点をしぼり、他は柔軟に考えましょう

2.自分のセールスポイントを考える

自分のセールスポイントを整理してみましょう。

マイナス面と感じていても、見方をかえればセールスポイントになります。

マイナス面と感じる点セールスポイントに転換
ルーティンワークをこなしていたコツコツと作業を続けることが得意
心配症でなかなか前にすすめない慎重に危険を回避して進む
せっかちな面がある仕事を前倒しで片づける
マイナス面→セールスポイントへ変換

その他にも「丁寧に掃除をすることが好き」とか「栄養のバランスを考えて毎日の食事を作っている」といった生活の中でのことも職種を選べば最大のセールスポイントになるのです。

50年間の中で好きなこと、継続していること、小さなことでもいいのでピックアップしてセールスポイントとして整理しましょう

3.正規雇用以外も考える

50歳代女性が転職に成功するには、非正規雇用にも目を向けることがポイントにあげられます。

正規雇用の割合は全体から見ても低いので、少し視野を広げて、契約社員、派遣社員、パートも転職先候補に入れましょう。

今後のライフワークバランスを考慮すると、拘束時間の長い正社員より時間的に融通のきくパートの方が良いかもしれません。10年、15年と無理なく継続して働くことをイメージして転職しましょう。

50代女性が資格なしでも「厳しい転職」に成功できるおすすめの職種4選

以下の3点に目を向けておすすめ職種を紹介します。

  • 需要のある職種
  • 転職後に資格を取得してスキルアップできる職種
  • 60歳代も継続して働ける可能性がある職種

この条件を満たす職種は以下の4つの職種です。

  1. 介護職
  2. 家事代行サービス
  3. 販売スタッフ
  4. コールセンタースタッフ

ひとつずつ詳しく解説します。

1.介護職

現在、最も需要のある職種は介護職です。

サービス形態も働き方も将来的な選択肢も豊富なので、転職はすぐにでも可能でしょう。

資格を持っていなくても、趣味の手芸や楽器演奏などはレクリエーションタイムで役立ちます。ここでは話し相手になることもスキルといえます。

介護のサービス形態は以下のように分類されます。

  • 介護施設 (特別養護老人ホーム・有料老人ホーム)
  • 訪問介護事業所
  • デイサービス事業所
  • その他 グループホーム・病院・障がい者向けの施設・児童福祉施設

サービス形態によって夜勤の有無や仕事内容、労働条件も変わってきます。転職を決める前にきちんと確認をしておきましょう。

また、転職前に資格を取得しておくという方法もあります。良い条件で働けるという意味で転職に有利です。

以下のように資格を取得しながら、段階的にステップアップできるのも介護職のメリットでしょう。

*1出典:令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要 厚生労働省

ステップ資格内容平均給与*1
0資格なし資格のないまま仕事をする270,530円
1介護職員初任者研修介護職の技術、基礎知識302,910円
2介護福祉士実務者研修介護サービス提供の責任者302,500円
3介護福祉士専門的知識を持って障害者の介護と指導を行う(国家資格)302,500円
4-1*2認定介護福祉士介護と医療の連携強化、地域包括ケアの推進(民間資格)
4-2*2ケアマネージャー介護を必要とする方と家族にケアプランを作成チェック
(3からケアマネージャーを目指すも可)
介護職のステップと平均給与

*2 補足:3の介護福祉士を取得したあとはどちらのキャリアに進むかを選択する

介護職に就いてスキルアップしながら資格を取得すれば、給与に反映されるのでモチベーションが保てるでしょう。

どのような形態で仕事をするのが自分にとっていいのか、どのような条件を優先して働くかを悩んでしまう場合は、介護職専門の転職サイトに登録し相談する方法もあります。

2.家事代行サービス

掃除・洗濯・料理・整理整頓など得意な分野が、仕事に生かせます。

サービスの需要が加速し、今後も家事代行サービスの利用は拡大するといわれています。なぜなら仕事も出産・育児といったライフイベントも両方頑張る女性が増加する傾向にあるからです。(参照:家事支援サービスの現状 野村総合研究所)

スタッフとして仕事をするには家事代行サービス会社に登録して、社内で研修を受けてからお客様宅に派遣される形式が一般的でしょう。

それぞれ以下のような資格があります。

資格内容
1家政士検定日本看護家政紹介事業協会資格・厚生労働大臣認定
家事サービス・介護サービス・子育て支援・家政サービス分野からなる
2掃除能力検定日本掃除能力検定協会資格家庭内の汚れ・素材・洗剤の種類や場所別掃除方法
3クリンネストハウスキーピング協会資格家庭における掃除法を、理論から実践まで体系的に学ぶ
4整理収納アドバイザーハウスキーピング協会資格整理の考え方や整理の方法、実践的な収納のコツについて学ぶ
5ランドリープランナー日本洗濯協会資格より美しく仕上げるための「洗濯の知識と技術」
6食生活アドバイザーFLAネットワーク協会運営資格栄養素の働き、病気と食事の関わり、食品の分類法、栄養表示、衛生管理などの知識
家事代行サービスに関係する資格

資格を取得していると登録先でも派遣先でも信頼されるというメリットがあります。登録した家事代行サービス会社に相談しながら、資格にチャレンジしていくことがいいでしょう。

3.販売スタッフ

ドラッグストアの求人は伸びています。

軽いケガや軽い病状ならば、病院に行くのではなく、ドラッグストアで薬を購入して済ませることが普通になってきたからです。

これは、国の医療費適正化の方針に沿って、セルフメディケーションが促進された結果なのです。

セルフメディケーション:自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること(WHOの定義)

したがってドラッグストアが重要視され、ドラッグストアだけでなくスーパーの薬品コーナーの人材募集も伸びているのです。

転職前に以下の資格を取得しておくと転職には有利です。

資格内容
1登録販売者一般用医薬品の内、第2類医薬品と第3類医薬品を販売することができる資格
薬に関する販売スタッフに有利な資格

「資格なし」の状態でドラッグストアに勤めながら、登録販売者資格を取得する方法もあり、取得後はパート勤務の場合でも時給に反映されるところがほとんどです。

4.コールセンタースタッフ

コールセンタースタッフも需要があります。

各社研修制度が整っており、マニュアルも完備されています。

また、在宅で仕事ができるところもあり、かなり50代の女性向きです。一般的には交代制で残業も少なく座ってできる仕事ですが、注意しなければならない点もあります。それは、受信業務発信業務があるという点です。名称によって以下のように違いがありますので業務内容をきちんと調べて応募しましょう。

職種内容
受信テレフォンオペレーテレター商品注文の受注やサービスの予約を受ける
カスタマーサポート問い合わせや意見に対する窓口となる
テクニカルサポートシステムの使用方法、不具合の対応をする
発信テレフォンアポインターリストに沿って発信し、担当者とのアポイントをとる
テレマーケティング顧客に電話をし、商品やサービスの営業をする
管理者スーパーバイザースタッフの管理、監督をする
コールセンタースタッフの職種と内容

受信業務にするか、発信業務にするかを考えて応募しましょう。

また、以下のような資格もあり、転職前に取得しておくとスキルの証明になるので有利といえます。

資格内容
1コンタクトセンター検定日本コンタクトセンター教育検定協会顧客対応力の高さ認定しスキルを証明する 5段階
2CSスペシャリスト検定CSスペシャリスト検定協会顧客対応能力と、問題解決力の習得度を証明する
コールセンタースタッフの資格

コールセンタースタッフは受信も発信もその企業の顔といえます声だけで顧客に対応をし、問題解決するプロなのです。

「厳しい転職」に成功し次のステップへ進む50代女性

転職前に、「今後どのようにスキルアップしていくか」を長いスパンで考えましょう

50代女性の転職先はたくさんあります。諦めずに転職活動を続けることが大切です。

需要の多い職種を選択して、転職後、仕事をしながらスキルアップをしていく方法がおすすめです。まず、一歩踏み出してみましょう。

定年後も第二の人生として人の役に立ち、且つ収入も得られることは、楽しいことです。

転職を成功させて次のステップにすすみましょう。

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